平成21年度 総務省「地域ICT経済・地域活性化基盤確立事業(「ユビキタス特区」事業)」の委託事業として実施しました。
「ユビキタス特区」事業については、こちらをご参照ください。

背景

 東京では、海外からの旅行者の来訪を1000万人にすることが目標とされています。海外からの来訪者がよりアットホームな気持ちでの東京滞在ができるように、サービス・ビジネス・技術基盤を整備することは、東京地区にとって緊急かつ最重要の課題です。

 外国人観光客の要望には、どのような施設や店舗、観光スポットがあるかを知りたい、目的地への移動方向を早く知りたい、目的とする観光エリアに到着したら通知して欲しい、風景や町並みに関する解説が欲しい、といったものがあります。

 外国人観光客をお迎えする観光地、観光施設からの要望には、外国人旅行客に適切かつ効果的な形で情報提供したい、主要な観光スポットの情報だけでなくニッチでコアな情報を旅行者の興味に適合させて提供したい、「また来たい」、「次はもっとじっくり来よう」と思わせる体験や情報を提供し、リピーターを増やしたい、といったことがあります。こうした観光地、観光施設は、東京全域に数多くあります。

 2009年度には、年間500万人以上の外国人観光客が東京に来訪し、3500億円もの費用を払っています。西欧からの観光客の場合、70%がガイドブックを購入し、アジアからの観光客の場合、旅行会社からの小冊子(ガイドブックの抜粋版)を多く利用します。

 外国人観光客向けのガイドブックは、紙媒体の場合に情報点数に大きな制約があり、東京のような巨大都市の観光情報としては不十分です。また、ガイドブックは、「施設へ到着するまで」の情報が中心で、「施設に到着したあと」に欲しい情報(パンフレットなど)は掲載されておらず、旅行を楽しむという観点で限界があります。ガイドブックは、このような限界のため上記の外国人観光客の要望を十分に満足していません。

ビジョン

本プロジェクトは、次のことを目指しています。

  • 現在可能なユビキタス技術を最大限駆使して、ユビキタスシティーの未来像を実証すること。
  • 東京全域のガイドブックと、パンフレットの情報を、携帯端末に搭載し、通信料金を気にせずにその場所で詳しい情報を提供することでガイドブックの限界を超えて、外国からの観光客・ビジネスマンの東京での回遊性と滞在満足度を最大限向上させるためのサービス・ビジネスを開発すること。
  • それによって、外国からの観光客の増加を促し、更に一観光客あたりの消費額を向上させることによって、国内経済を刺激すること。

成果(技術開発)

(1) プレロードメカニズム

  • サーバー側のコンテンツを端末(ユビキタスコミュニケータ)にあらかじめロードし、フィールドで利用中に不足したコンテンツや更新されコンテンツは、ネットワーク経由で取得するプレロードメカニズムを開発しました。
    メリット: ネットワーク利用を最小限にとどめることができ、通信料の節約、応答性能の向上を図ることができます。

(2) 場所コードを用いた空間関連情報のマッシュアップ機構

  • 空間の論理的な「場所」をucodeで特定し、その「場所」を単位として空間情報をマッシュアップ可能にする空間情報データベースシステムを開発しました。
    メリット: 充分なコンテンツの量を提供することが容易になります。

(3) 複数の位置認識手法の統合

成果(実証実験)

(1) コンテンツ開発

  • 実証実験用の東京広域を紹介する4カ国語(英韓中台)の外国語マルチメディアコンテンツを開発しました
  • 実証実験用のおすすめコースとして3コースを用意しました。
    • ◆ ショッピングと下町散策 「銀座・浅草」コース
    • ◆ トーキョーパノラマビューとアートの街「東京都庁・六本木」コース
    • ◆ ニッポンの伝統的庭園「浜離宮」コース

(2) 実証実験の実施

  • 日本の在住歴の短い留学生を被験者として実証実験を実施しました。
    • → 募集案内パンフへのリンク (英語) (※ 2010年3月26日で終了しました)